向日町競輪の開設74周年記念「平安賞(GⅢ)」は9月8日、決勝戦が行われ脇本雄太(35=福井)が1角捲り追い込みでV。7月福井以来、通算16度目のGⅢ優勝を飾った。自身が参戦した向日町記念では71、72周年に続き〝3連覇〟。
2着は窓場千加頼、3着は武藤龍生。4日間の売り上げは56億6239万3900円。目標の54億円を上回った。
再整備前最後となる向日町開催。制したのは近畿の大エース・脇本だった。
レースは窓場―山田久―大森―脇本―武藤―松谷―清水裕―松岡貴―大槻で周回。清水裕が上昇して打鐘前で主導権を奪う。松谷が内を突き最終ホームで4番手に入ると窓場は5番手、脇本は8番手となる。最終1角で脇本が捲ると最終バックで窓場が合わせて仕掛ける。近畿同士の捲り合戦はほぼ横一戦でゴールしたが、⅛輪差で脇本が優勝した。
「近畿別線となった以上、自分の力を出し切ることに集中した。松谷さんの動きが気になって仕掛け遅れたけど優勝できるところからしっかり踏めたと思う」
今年はGⅡウィナーズカップを制したが、GⅠ優勝はなし。それだけに賞金を上積みできたのは大きい。
「僕の立ち位置では(GP出場へ)ボーダーラインのところ。この1勝がかなり大事になってくる。目の前の一戦を頑張るだけ」
次走はGⅡ共同通信社杯。最高の弾みがついた最強戦士が実りの秋へ突き進む。(亀田 克也)
◇脇本 雄太(わきもと・ゆうた)1989年(平元)3月21日生まれ、福井県福井市出身の35歳。94期生。2008年7月プロデビュー。通算成績は950戦399勝。主な優勝はGⅠ7回、GⅡ2回、GP1回。GⅢ優勝は今回が16回目。1㍍80、72㌔。血液型A。
◆次走 優勝した脇本雄太、2着の窓場千加頼、3着の武藤龍生はGⅡ共同通信社杯(13~16日、宇都宮)。